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インドネシアBPJS JHT請求方法~退職時には忘れずに

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給付金を受け取る女性

この記事は退職時に受け取れるBPJS-JHT(養老保険)の請求方法について紹介した記事です。
BPJS-JHTとはインドネシアの労災保険BPJS-TK(BPJS-Ketenagakerjaan)の一部で加入者が退職した際に一括で支払われる現金支給(積み立て金)です。
インドネシアでの仕事を退職する際にもらえる給付金ですので、忘れずに申請しましょう。

バリ島の会社で働く際、会社は必ず従業員にBPJS-TK(BPJS-Ketenagakerjaan)とBPJS-Kesehatanをかけます。
BPJS-TKとは、労災保険、BPJS-Kesehatanとは、健康保険のことです。
BPJS-TKには、傷害保険や死亡保険などが含まれていますが、この中にBPJS-JHTという養老保険もあります。

BPJS-JHTとは、被保険者が退職や死亡、重度のけがで仕事ができなくなったといった場合に、一括で支払われる現金支給。
外国人でも、BPJS-TKに加入していればちゃんと受け取ることができます。

ところが、退職して日本に帰国するとか、定年退職しリタイアするといった場合それまで積み立てていたBPJS-JHTを受け取れるのに、受け取らずにに帰国、リタイアしてしまっている方が多いのです。
これって、すごくもったいないですよね。
退職後は、なんやかんやお金がいるので、少しでも現金給付があったら生活が楽になるんですよね。

この記事では、退職時に受け取ることができるBPJS-JHTの給付内容や請求方法などについて、定年退職をして給付を受けた筆者が自己の経験も含めてご紹介します。

退職後、少しでも現金があった方が、とっても助かりますよね。
ぜひ、この記事を参考にBPJS-JHTの請求をして、少しでも多くのお金を受け取り、以降の生活に役立てましょう

動画でも解説しております

BPJSーJHTの給付金請求方法

このBPJS-JHTの給付金は、被保険者がBPJS組織に請求をしないと給付されません。

被保険者が会社を退職すると、会社はBPJS-TKの脱退手続きをします。
手続きをしないと、その後も会社は保険料を支払う事になりますので、まず間違いなく脱退手続きを行います。
この脱退手続きをしただけでは、給付金は支払われませんので、必ず請求をしましょう。

請求手続き先

BPJS-JHT給付の請求はBPJSーTK組織に行います。

請求手続きは、BPJS-TK組織の各県事務所に行う方法と、専用Webサイトからオンラインで行う方法があります。
会社退職後、すぐに日本帰国したなど、事務所に行けない場合はオンラインで請求するといいでしょう。
ただし、オンライン請求の場合、提出書類に誤りがあると受領してもらえません。
手続きに自信のない方は、各県のBPJS-TK事務所で手続きされた方がその場で修正や指摘してもらえるのでおススメです。

BPJS-TKデンパサール事務所
Jl. Hayam Wuruk No.143, Panjer, Kec. Denpasar Tim., Kota Denpasar, Bali 80233

BPJS-TKクタ事務所
Jl. Raya Kuta No.18b, Kuta, Kabupaten Badung, Bali 80361

BPJS-TKギャニャール事務所
Jl. By Pass Darmagiri Blok J, No. 6, kel, Buruan, Kec. Blahbatuh, Kabupaten Gianyar, Bali 80581

オンライン申請は以下のサイトから行います。
BPJS-TK公式Webサイト(給付金請求ページ)

請求ができる人

給付金の請求は原則、被保険者本人が行います。
代理人や会社が請求することはできません。

ただし、被保険者が死亡した場合や、病気、ケガなどで動けない場合は、代理人による請求を認めております。
この場合の代理人は、配偶者、両親、兄弟といった親族に限ります。

請求に必要な書類

BPJS-JHT給付金の請求に必要な書類を紹介します。
給付請求理由が、雇用終了(退職)の場合と、インドネシア国外へ退去し、今後インドネシア国内で仕事をしない場合とで書類の一部が違ってきます。

雇用終了の場合

以下の書類をそろえて、申請します。事務所にて申請する場合は必ず原本をお持ちください

  • BPJS-TKの保険証(カード)
  • パスポート
  • 本人のKITAS(コピー)
  • 貯金通帳(本人名義)
  • 退職証明書もしくは雇用契約書
  • NPWP(納税番号カード)
  • JHT請求申請用紙(事務所にあります)
退職証明書サンプル
退職証明書サンプル
JHT申請用紙
JHT申請書サンプル

JHT給付金が50Juta(5千万ルピア)を超える場合は、税務申告が必要ですので、その場合はNPWPを持参する必要があります。

国外へ退去する場合

インドネシア国外退去(日本本帰国など)の場合は以下の書類を準備します。

  • BPJS-TKの保険証(カード)
  • パスポート
  • 本人のKITAS(コピー)
  • 貯金通帳(本人名義)
  • 退職証明書もしくは雇用契約書
  • インドネシア国外退去宣誓書
  • NPWP(納税番号カード)
  • JHT請求申請用紙(事務所にあります)

筆者の請求体験談

筆者はギャニャールのBPJS-TK事務所にてJHT給付金請求を行ったので簡単にその時の様子をご報告します。

会社を定年退職してから3か月後に請求に行きました。
本来ならばもっと早くいくべきでしたが、PPKM(コロナ感染抑制のための社会行動規制)のために、事務所に行くことができず、遅くなってしまいました。

事務所に入るとセキュリティから、用件を聞かれたので「Klaim JHT(JHT請求)」と使えたら、すぐに申請書を渡され、必要書類などの説明を受けました。
コロナの関係で、JHT請求をされる方が多く、セキュリティの方も手続きになれておりました。

必要書類をチェックされた後、手続窓口へ。
ここで書類を一通りチェックされたところ、パスポートの番号が、BPJSに届け出ているものと違うことが判明。
パスポートの期限が切れ、新たなパスポートに更新していたのですが、BPJSに届け出ていなかったのです。

そこで、担当のかたがすぐその場でパスポート変更届を作ってくれました。
古いパスポートのコピーが必要でしたが、それは帰宅後メールで送ればよいとのこと。
また、申請書用にRp10.000の収入印紙が必要でしたが、すぐに近所のコンビニで購入し提出。
滞在中にパスポートを更新した方は、Rp10.000の収入印紙と古いパスポートを持参した方が良いですね。

本人確認のため、生年月日や住所、会社名、母親の名前などを聞かれ、最後に顔写真を撮られて手続き終了。

手続きは、すごく丁寧で簡単で約15分程度で終了しました。
インドネシア語での対応でしたが、英語でもOKとのことです。

およそ1か月後に申請した銀行口座に給付金が振り込まれていました。

BPJSーJHTとは

PBJSとは、インドネシアの国民保険。
Kesehatanという健康保険とKetenagakerjaanという労災保険がありますが、今回紹介する老齢給付金・BPJS-JHTはKetenagakerjaan・労災保険の一部です。

BPJS-JHTの概要

インドネシアの労災保険BPJS-Ketenagakerjaan(BPJS-TKと訳すこともあります)は、企業の従業員が加入できる保険で、各企業は自社従業員を加入させる義務があります。

このBPJS-TKには、Jamis Kematikan(死亡保険)やJamis Kecelakaan Kerja(労働事故保険)などが含まれておりますが、その中の一つがJHT(Jaminan Hari Tua)と呼ばれる老齢給付金です。
このJHTは被保険者が退職や死亡、障害により働けなくなった場合などに、現金が受け取れることを目的としたプログラム。
月々の保険料を積み立て、退職や死亡時などに積み立てたお金を受け取ることができます。

BPJSの保険料は被保険者以外にも会社からも支払われます。
そのため、JHTで受け取れる金額は、それまで被保険者が支払った保険料以上の金額となるのです。

給付金はどんな場合に請求できるのか?

JHTは、以下のような場合に請求することができます。

  • 被保険者が務める会社を退職した場合
  • 被保険者が死亡した場合
  • 被保険者が事故などにより高度な障害をもち、仕事を続けることができなくなった場合
  • 被保険者がインドネシア国外に移動し、国内で仕事をすることが無くなった場合
  • その他

この中で、日本人によくあるパターンは、勤めている会社を辞めたときや、日本に本帰国した場合です。
特に、本帰国する場合は、忘れずに、JHTの請求をしましょう。

なお、会社を辞めても、その後別な会社に就職する場合は、BPJS-TKは別会社に引き継がれます。
退職しても、バリ島に残り、まだ働く予定があるのなら、JHTの請求は必要ありません。
※次の仕事が見つからず、生活費の足しにしたいというのなら、請求してもかまいません。

給付金はいくらもらえるのか?

JHTは月々の積み立て金ですので、これまで支払った保険料をまとめてもらうことができます。

BPJS-TKの保険料は被保険者の給料の6.24%
その内JHTは給料の5.7%なので、受け取れる給付金は
本人の給料×5.7%×加入月数
となります。

また、この保険料は、2/3が会社負担となっています。
つまり、被保険者個人が支払うJHT保険料は給料の1.9%。
そして受け取る給付金は5.7%。
つまり、支払った保険料の3倍の給付金がもらえるという事です。

給付金はいつもらえるのか?

JHTの給付金は、請求手続き後1~2週間後に申請した銀行口座に振り込まれます

申請後の手続き状況は以下のサイトで確認できます。
Lacak Klaim(BPJS Ketenagakerjaan)

リンクをクリックし、以下画面にアクセスします。
空欄にBPJS-TKの会員番号を入力し「Lacak Klaim Saya」をクリック。
手続き状況が表示されます。

BPJS-TK請求手続き確認画面

BPJSーJHTのまとめ

今回はBPJS-JHT給付金の紹介をしました。

BPJSーJHTは老齢給付金の事で、BPJS-TK(BPJS-Ketenagakerjaan)に加入していれば、仕事を退職した時や、日本に本帰国したときに給付される積み立て保険
バリ島の会社で仕事をしていれば、必ずBPJS-TKに加入しているはずなので(加入していなければそこはブラック企業です)、日本に帰国する時は必ず給付を受けましょう。

給付は被保険者が自分でBPJS-TKの事務所もしくはWebサイトで請求をしなくてはいけません。
請求は、必要書類をそろえて提出するだけですが、Webサイトだと書類不備があると受理してもらえないので、その場で対応してくれる事務所窓口での対応をおススメします。

給付金は給料×5.7%×保険加入月数なので、加入月数が長いと結構な金額になります。
また、保険料の2/3は会社が負担してくれているので、個人で支払った保険料の3倍は帰ってくるというとてもおいしい制度。
退職、日本帰国時には少しでもお金に余裕があった方がいいので、忘れずに給付金をもらいましょう。

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