この記事はインドネシア・バリ島で、毎年行わなくてはいけない車やバイクのSTNK更新と納税のやり方について解説したものです。
車やバイクを所有したら、これら手続きは必ず行わなくてはいけません。
難しい手続きではありませんので、ぜひこの記事を読んで自分で行ってみましょう。
STNKとは、車やバイクの登録証です。
日本でいうところの車検証のようなもので、インドネシアでは毎年の更新手続きが必要です。
また、このSTNKの更新手続きと同時に車両税の支払いも行います。
STNKの更新や車両税の支払いはサムサットと呼ばれる行政施設で行います。
手続きは必要書類を提出し、税金などを支払うだけととても簡単で、外国人でもやり方を覚えれば、現地の方にお願いしなくても自分で手続きはできます。
この記事では、サムサットでのバイクや車のSTNK更新や車両税の支払い方法について解説します。
STNKの更新、納税手続きはとても簡単で外国人でもそれほど苦労なく行うことができます。
しかし、自分でやろうとせずエージェントやインドネシア人に手間賃を払って行っている人が多いです。
現地の方にばかり頼っていては、自立した移住生活は送れません。
せっかく、移住するのならこのような簡単な手続きくらい、自分でできるようになりましょう。
目次
STNK更新と納税手続きに必要な書類
まず、STNK更新と車両税納税の手続きに必要な書類を紹介します。
手続きをする場合、BPKBとSTNKという書類と身分証明書が必要になります。
BPKBとは
BPKBとは、車両所有証明書です。
上の写真が私のオートバイのBPKBです。
車両のナンバー、メーカー、モデル番号、車体番号などが書かれています。
面白いのは車体フレームの色が書かれていますので、車両を改造する場合、フレームの色を変えたら届け出を変更しなくてはいけません。マフラーやランプ、ハンドルなどを改造していても問題ありませんが、フレームの色を変更するのは、ご法度らしいです。
BPKBには所有者(登録名義人)の名前、住所が書かれています。
転売などで所有者(登録名義人)が変わったら、警察などに届け出て名義変更をしなくてはいけません。
中古バイクを購入したり、友人から譲ってもらった場合は、忘れずに名義変更をしましょう。
チェックポイント
名義変更手続きが面倒なので、旧オーナーの名義でそのまま乗っている人もいます。
しかし、一人で何台もバイクや車を所有すると車両税が値上がりしてしまうので、最近ではバイクを手放したらすぐに所有放棄手続きをするオーナーが増えています。
所有放棄されたバイクや車はSTNKの更新や納税手続きができず、違法とされる場合もあるので、中古のバイクや車を購入したらすぐに名義変更をするようにしましょう。
STNKとは
STNKとは、車両登録書です。
上の写真がSTNKですが、ここに車両番号(ナンバー)、所有者の名前、住所、車両の型番、車体番号、種類、車両の色などが載っています。
このSTNKは、5年間有効ですが、毎年SAMSATで延長手続きが必要です。
車両を運転するとき、このSTNKと次に説明する納税証明書の携帯が義務化されています。路上で行われる警察の検問では、免許証とこのSTNK,納税証明書の携帯をチェックします。
私はいつも財布の中にこのSTNKと納税証明書を入れています。
納税証明書
毎年、車両税の納税をしたら、この納税証明書が発行されます。
車両名義人の名前、住所、車両のメーカー、ナンバー、車体番号、などが載っていて、右側には納税金額も載っています。
左下に有効期限(Berlaku Sampai)が載っています。
期日までに、納税と車両登録の延長を行います。
この納税証明書もSTNKと同じで運転時に携帯が義務となっています。
STNK更新と納税手続き方法
それでは、STNK更新と車両税の納税手続き方法について説明します。
必要な書類
- BPKB(車両所有者証)のコピー
- 登録名義人の身分証明書コピー
- STNKのコピーと本体
登録名義人の身分証明書は、インドネシア人でしたらKTP(IDカード)、外国人はパスポート とKITASのコピーを持っていきます。
KITAPをお持ちの方はKTP-Asingという外国人用KTPがあるので、そちらをお持ちください。
納税場所
手続きはサムサット(SAMSAT)という行政施設で行います。
サムサットは各県が管理する役所で県内に本庁と何か所かの出張所があります。
また、最近では住民サービスの一環でショッピングモール等に臨時のサムサット窓口ができる事もあるんですね。
ちなみに、サムサット(SAMSAT)では、車両税の納税手続きの他にもいろいろな行政手続きを行っています。
しかし、サムサットではほとんどの方がSTNK更新と車両税納税を行うので、STNK更新、車両税納税のことをサムサットと呼んでいます。
手続きの手順
手続きは必要書類をサムサットにもっていき、受付に提出し、会場内にある指定銀行窓口で車両税を支払い、新しい納税証明書と更新済みのスタンプが押されたSTNKをもらうだけです。
流れ作業的な手続きで、トラブルもないので、大体30分から1時間くらいで終了します。
ただし、休日明けなどは窓口が混みあうので、もっと時間がかかることがあります。
休日明けでない火曜日~木曜日の朝一番が一番空いています。
代理申請者
申請は代理人が認められています。
本来は、登録名義人が行わなくてはいけませんが、他の人が手続きをしてもよいことになっています。
そのようなことから、自分で手続きをせず、お手伝いさんやスタッフに依頼する外国人が多くいますが、このくらいの手続きなら人に頼らず自分でできるようにしましょう。
納税額
納税額は、車両の種類・排気量、ナンバーの種類(自家用か業務用かなど)、そして登録車の保有車両台数によって決まります。
バイクや車両を何台も持っていると、車両税が上がっていくシステムなので、バイクや車を売ったらすぐに所有権放棄の手続きをする人が増えています。
所有権放棄されたバイクや車ではSTNK更新や納税手続きができないので、中古車を購入したら忘れずに名義変更をするようにしましょう。
車両再登録(ガンディ・デーカー)
STNKは毎年延長手続きをしますがこの延長は4回まで。
5年たったら、車両再登録をし新しいSTNKを発行してもらいます。
ちなみに、この車両再登録の事を日本人にわかりやすいように「車検」と説明する方もいます。
再登録の手続きは通常の車両登録延長とそれほど変わりませんが、車両のフレーム番号とエンジン番号の確認工程が加わります。
そのため、この再登録手続きは県のSAMSAT本庁で行われます。
出張所などではできません。
再登録をすると、車のナンバーが交換されます。
番号自体は変わりませんが、ナンバーに表示されている有効期限が5年後の物になります。
バリ島の車やバイクのナンバーはすべてDK(デーカー)で始まるので、この5年に一度の再登録をガンティDK(DKを交換する)と言います。
ジャカルタなどほかの地区ではナンバーはDKから始まりませんので、ガンティデーカーと言っても通じないでしょう。
ガンティーデーカーについてのやり方、費用などはこちらに詳しくまとめてありますので、ご覧ください
>>バイクの車検・ガンティデーカー
もしSTNK更新や納税をしなかったら
STNK及び納税の期限は1年間です。
もし、期限内にSTNK更新と納税を行わなかったとすると、違法行為及び未納税となってしまいます。
検問などで警察が車やバイクを調べますが、この時チェックするのは免許証の有無とSTNK(車両登録書)、納税証明書の有効期限。
この時、有効期限が切れていると、道交法違反となり罰金となります。
ちなみに、STNK(車両登録書)と納税証明書は原本の携帯が義務付けられていますのでもし持っていなければ盗難車の疑いがかけられます。
有効期限を過ぎると罰金(追徴課税)を取られます。
以前、納税を忘れ2か月後に手続きに行ったとき、罰金として納税額の25%の追加徴収されました。
1年間納税をしていないと100%の追加徴収となるそうです。
STNK更新と車両税納税まとめ
バリ島では、毎年バイクや車のSTNK更新と車両税の納税をしなくてはいけません。
これら手続きは、最初に車両登録をした日となります。
手続きはサムサット(SAMSAT)という行政施設で行います。
そのサムサットに、BPKBやSTNK,身分証明書(パスポート、KITAS、KTPなど) を提出し、税金を支払ってください。
また、5年に一度車両ナンバーの再交付があり、これをバリ島ではガンティー・デーカーと呼んでいます。
STNK更新と納税をしていないバイクや車を運転すると法律違反となります。
期限内に納税しなかった場合も、追徴金を取られますので、忘れずに手続きするようにしてください。