この記事はインドネシア・バリ島での車やバイクの車両登録書(STNK)再発行の方法を紹介したものです。
車両登録書(STNK)の再発行は5年に一度行われ、車体フレームやエンジンの検査も行うため、日本人の間では車検と呼ばれています。
バリ島でバイクや車を公道で走らせるためには車両登録を行ない、正しく登録をしている事を証明する車両登録書(STNK)を常に所持しておかなくてはいけません。
この車両登録書(STNK)は毎年更新手続きが必要で、サムサットという行政機関にて車両税納税と同時に行います。
サムサットでの手続き方法については以下記事にて解説していますので、必要な方はぜひご一読ください。
バイクや車の車両登録書(STNK)の更新と納税手続き
車両登録書(STNK)の有効期限は5年間で、5年たったら車両登録書(STNK)の再発行を行います。
再発行には、車両本体のフレーム番号やエンジン番号などの検査確認も行われるため、日本人の間では車検と呼ばれています。
ちなみに車両登録書(STNK)のことを車検証と呼ぶ方もいます。
今回はこの車両登録書(STNK)の再発行手続き方法について解説いたします。
以降、この記事では車両登録書(STNK)の再発行手続きを車検と表現致します。
5年ごとの車検になる前に、バイクや車を乗り換えてしまうという方もいます。
また、インドネシア人スタッフや友人に依頼する方もいらっしゃるでしょう。
しかし、長年同じバイク、車に乗る場合必要な手続きで手続きも短時間で済み、難しいものではありません。
バリ島移住生活での経費削減のためにも、この記事を参考に、ぜひご自身で行ってみてください。
車検はどこで行うのか?
車検(車両登録書再発行)は、各県の管理するサムサット(SAMSAT) という行政機関で行います。
サムサットは、各県に1つの本庁と数か所の出張所があります。
車両税の納税と車両登録書更新はサムサット出張所で行えますが、この車検については本庁でしか行えません。
ご自身が在住の県のサムサット本庁にて手続きをしてください。
以下の地図はギャニャール県のサムサット本庁です。
車検のために準備するもの
手続きのために準備するものは以下の通りです。
- BPKB(車両所有証)のコピー
- STNK(車両登録書)のコピーと原本
- 昨年の納税証明書のコピーと原本
- 所有者の身分証明書(外国人はパスポートとKITAS)のコピー
- MAP(紙製のバインダーでスーパーなどで10円くらいで売っています)
一応念のためパスポートとBPKBの原本も持っていった方がよいでしょう。
また、身分証明書はBPKB,STNKに記載されている所有者のものを用意します。
上の写真は私が所有するバイクのBPKBです。
BPKBは本になっていますが、コピーするのはこの2面のみとなります。
この写真がSTNK(車両登録書)です。
毎年、更新手続きを行うと「Pengesahan(検証)」欄にスタンプが押されます。
BERLAKU SAMPAI(有効期限)欄に記載された日付でSTNKの期限が切れるので、車検を受けてSTNKを再発行します。
車検手続き
こちらがSAMSAT Gianyarです。ウブド中心部からバイクで30分程度です。
手続きは朝08:00からですが、混雑しますので30分程度前に行くのがいいでしょう。
SAMSAT敷地内の一角にある車検場です。
バイクも自動車もこの場所で車検(車両検査)が行われます。
順番が来ると、担当のおじさんが、バイクのフレームナンバーを専用の紙に転写(石刷り)します。
私のバイク、Yamaha Vxionのフレームナンバーはシートの下にあるのですね。
続いて、エンジンに刻印されている製造番号を転写します。
担当のおじさんは毎日いろいろな車やバイクの番号を転写しているので、バイクのどこに番号刻印があるか熟知しています。
刻印を転写した紙を専用の申請用紙に貼って渡してくれます。
この用紙に所有者の氏名、住所、車両の諸元などを記載していくのですが、記載する内容はすべてSTNKに書いてありますので、それを書き写すだけです。
それほど難しいことではありません。
書類が書けたらこの窓口に提出します。
書類をチェックして問題なければ、書類に合格印を押して車検は終了です。
はい、これで車検終了です!
そうです、改造の有無や排気ガスの検査など一切ありません。
フレーム番号とエンジン番号に間違いがなければOKです。
だから、インドネシアは改造天国。
セパハン付けようが、集合管付けようが、大丈夫なんです。
でも、最近は騒音問題が出てきたようでマフラーに対する規制が起きそうです。
車両登録書(STNK)の再発行と納税
車検が終われば、続いて納税と車両登録書(STNK)の再発行手続きです。
先ほどハンコをもらった書類一式をもって、サムサット事務所に行きます。
入り口入ってすぐ左にある受付に書類一式を提出します。
ここで、書類のチェックを行い、問題がなければ書類が返されます。
そうしたら、この窓口(PENDAFTARAN)に書類を提出します。
しばらくすると、名前を呼ばれます。
この時、右側の銀行窓口で申請費用を支払います(現金です)
支払いを済ませると、このような番号札が渡されます。
納税だけの人はAで始まる番号、私のように納税と車両登録書(STNK)再発行の人はBで始まる番号になります。
しばらくすると、番号がアナウンスされますので、こちらの窓口で税金(車両税)を納めます。
そして、さらに待ちます。
しばらくするとこちらの窓口で番号がアナウンスされ、新しい車両登録書(STNK)と納税証明書がもらえます。
こちらが新しいSTNKです。
BERLAKU SAMPAI(有効期限)が5年後の日付になっています。
TNKB(車両番号票)の支給
これで終了・・・ではなく、もう一工程あります。
TNKBの支給です。TNKBとは、車両番号票つまりナンバープレートです。
バイクや車のナンバーには、有効期限が表示されています。
私のバイクの場合「03・19」という番号が表示されていました。
これは、03・2019=2019年3月という意味で、2019年3月にこの車両の登録が切れますよということです。
今回、車検を受けてSTNKを再取得したので、この番号が「03・24」(2024年3月)になったTNKB(ナンバー)を支給してもらいます。
この一連の手続きを行うとナンバープレートが新しいものに交換されますので、車検手続きのことをバリ島ではGanti DK(ガンティデーカー)といいます。
Gantiは交換という意味です。
DKですが、バリ島ではすべての車両番号がDKで始まるので、DK=ナンバープレートとなります。
つまり、DK=ナンバープレートを交換する=Ganti DKとなるわけです。
ちなみに、ジャカルタなど他の土地では車両番号はDKではありませんので、ガンティデーカーと言っても通じません。
先ほどの車検会場の裏手にあるこちらがTNKB発給窓口(LOKET TNKB)です。
となりは、ワルン(売店)です。
この窓口でSTNKを渡すと、奥の作業場でおじさんがナンバーを作ってくれます。
まっ平らなプレートに番号の形をしたブロックを押し付け、膨らんだところに白いペンキを塗って完成です。
原始的な方法ですが、確実にできます。
新しくなったTNKBです。右下の有効期限が03・24になっていますね。
それと、わかりにくいのですが左下にインドネシア警察のマークが刻印されています。
つまり、正式なナンバープレートという証明です。
でも、街中にはナンバープレート屋さんが沢山あって、オリジナルのナンバープレートを作ってくれています。結構安いです。
あと、このプレートには取り付けの穴がありませんよね。
各自、車両の取付穴に合わせて自分でプレートに穴をあけて取り付けるのです。
結構、アバウトでしょ。
車検、税金トータルでいくらかかったの?
気になる料金ですが、まずはSTNKの再発行費用です。
STNK再発行費用と新しいTNKB(ナンバープレート)発行費用の領収書です。
バイク(R2)の場合STNKがRp100,000でTNKBがRp60,000のトータルRp160,000でした。
車(R4)の場合はトータルRp300,000です。
次に納税金額ですが
こちらが納税証明書
税金(PKB)がRp199,500でSWDKLLJがRp35,000の合計Rp234,500です。
SWDKLLJは、日本でいう自賠責保険のようです。
税金はバイクの種類や排気量などで変わってくるそうです。
STNKとTNKBでRp160,000、税金と保険でRp234,500,トータルでRp394,500となります。
バリ島での車検のまとめ
今回は、バリ島でのバイクや車の車検(車両登録証の再発行手続き)について紹介しました
車検は各県のサムサット(SAMSAT)本庁で行います。
手続きは、最初に車両検査場で係員によるフレーム番号とエンジン番号の石刷りが行われます。
そして、書類に必要事項を書き込み、サムサット窓口に提出。
書類のチェックが終わると、税金や手続き料を支払い、新しい車両登録証とナンバープレートを受領し、手続き完了です。
必要書類を忘れずに持って行き、申請書に必要事項を記入(窓口に書き方見本あり)するだけの簡単な手続きです。
ぜひ、ご自身でやられてみてはいかがでしょうか?