今回の記事は、これから海外移住を始めよう、計画しようという方向けに、海外移住の始め方についてアドバイスするものです。
海外移住の始め方、まず最初にすべきことは移住先の入念な調査です。
私は12年前にバリ島に移住してきました。
その時、バリ島をはじめ候補である何か所かを調査し、バリ島こそが自分が望む移住先であると決断し移住したのです。
ところが、実際バリ島に住んでみて、思いもよらなかった出来事や問題点があり事前調査が不十分であったと痛感しました。
海外移住を初めて行う方は、移住の始め方についてのノウハウはありません。
そのため、移住先の調査も不十分になってしまいがち。
だから、経験者にどんなことを調査すべきなのかアドバイスしてもらう事が大切なんですね。
という事で、今回の記事では海外移住歴12年の私が経験を基にして「海外移住をはじめるにあたり調査すべきこと」をリストアップしました。
また、どうやって調査したらいいか、また調査結果をどう利用したらいいかという事についても言及します。
思い付きや単なる好みだけで移住先を決めてしまうと、後々トラブルの原因となります。
本当に、海外移住を成功させたいのなら、最低限今回ご紹介する調査項目を調べてみましょう。
さらに、自分のこだわりや思いに沿った調査も付け加えて、後悔しない海外移住を成功させてください。
目次
海外移住を始めるにあたり調査すべきこと
自分が移住したい、住んでみたいという場所について、最低限ここで紹介する項目について調査してください。
住みやすさ
- 自然環境や気象条件はじぶんにあっているか
- 治安や自然災害への不安はないか
- 現地の人の人柄や性格、考え方は自分に合っているか
- 宗教について受け入れることはできるか
- 反日感情や抗日感情はないか
- 食文化は自分に合っているか
- ネット環境や通信環境は許容できる範囲か
- 現地で日本の商品や食品などの入手は可能か
- 一般的な生活費はいくらぐらいかかるか
行政ルール
- ビザや居住許可のルール法律はどうなっているのか
- ビザや居住許可の取得はできるのか
- ビザや居住許可取得の費用はいくらか
- 現地で日本人が起業、事業経営できるか
- 労働許可の取得条件
- 運転免許の取得ができるのか
- 税金制度はどうなっているのか
資産運用、貯金
- 預金口座開設はできるのか
- 預金金利はいくらぐらいか
- 日本からの送金は可能か、またその方法は
- 両替レート太両替のしやすさはどうか
- 資産運用は可能か(株、投機など)
医療体制、医療保険
- 現地の医療レベルは日本と比べてどうか
- 居住するエリアの医療体制(病院など)はどうか
- 日本語通訳やヘルパーはいるか
- シニアケア対応はどうなっているのか
- 医療費は日本と比べて高いのか安いのか
- 医療保険はあるのか、また保険料はいくらくらいか
移動方法
- 日本からの移動時間(直行便、経由便)
- 航空運賃はいくらくらいか
- 空港化や居住エリアまでの移動時間・方法
- 公共交通機関はあるか
- 自家用車やバイク所有の可否及び金額
- ドライバー雇用の可否
収益・収入
- 現地での就職。労働の可否
- 日本での収入はあるか
- 満足な生活ができる収入は確保できるか
住宅
- 土地や住宅取得の可否
- 土地や住宅の相場
- アパートや借家の状況(家賃や居住期間等)
調査方法
最低限でもかなりの量の調査項目がありますが、どのように調査してらいいのかをご紹介します。
ネットでの調査
一番手っ取り早いのがインターネットでの調査でしょう。
現代、インターネットを使えば、多くの情報が入手できます。
ただし、ネット情報は玉石混交。
正しい情報もあれば、不正確であったり古い情報もあります。
一つの情報だけを信じるのではなく、なるべく多くの情報を集めて、その中から最も信頼のおける情報を選択しましょう。
ネット情報としては、以下の情報が有益と思います。
- 移住経験者や旅行者のブログ
- フォートラベルなどの旅行記
- SNSでの情報
どの情報もGoogleやTwitterの検索を使えば入手できると思います。
ガイドブックや書籍の情報
旅行ガイドブックや移住に関する指南本などが出回っております。
それら書籍、紙媒体からの情報入手もいいでしょう。
書籍情報は、出版社が責任をもって発信している情報です。
ですので、個人が簡単に発信できるネット情報に比べ信頼度は高いといえます。
が、中にはうわさ話や口コミ話を集めた信頼性の低い情報もあります。
ここでも一つの書籍、情報で判断するのではなく、多くの情報を集めて精査する必要があります。
移住サポート団体によるセミナーなど
海外移住をサポートする団体、企業が多く存在しています。
そのような団体が主催するセミナーや説明会などに参加するのもいいでしょう。
ただし、企業が主催するセミナーなどは、最終的な目的は利潤にありますので、その分差し引いて考える必要があります。
非営利団体や財団等が主催するセミナーの方が、安心できるかもしれませんね。
この部分は各人の判断にお任せします。
移住経験者
身近な所に移住経験者がいたら、その経験談を伺ってみるのもいいでしょう。
ただし、移住経験が古い場合は注意が必要です。
特に東南アジアなどの新興国は行政や生活文化などの変化が著しく、移住経験が古いと情報が陳腐化している場合があります。
なるべく移住経験が新しい方に体験電を伺うのがいいでしょう。
また、移住先の現地に現役で住んでいる方からの情報はかなり信頼性が高いと思います。
特に、リタイアや起業家など自分と同じ条件の方からの情報はかなり役に立ちます。
現地調査
実際に現地にショートステイして情報を集めたり経験することは、とても有意義でしょう。
現地に滞在することにより現地の状況を肌で感じることができます。
また、実際に移住hしている先輩たちからのお話も聞くことができます。
このショートステイによる現地調査、体験調査については、以下の記事でもおススメしておりますので、ぜひご一読ください。
>>バリ島移住の進め方【ステップ移住でいきましょう】
調査結果の使い方
移住先の調査を行うと多くの情報が集まります。
その調査結果、情報をどのように使って判断したらいいのか、私の経験を基にご紹介します。
すべての項目が満足できる移住先はない
まず知っておいてほしいのは、すべての調査項目が満足できる場所は無いという事です。
生活費が安いところは、得てして日本製品の入手が難しかったり、医療体制が不十分だったり。
逆に便利で医療も安心でき、住みやすい場所は生活費や物価が高かったり、移住条件が厳しかったり。
つまり、どこの場所にも長所、短所があり満点を取れる場所はありません。
優先順位をつけて判断する
満点取れる場所が無いとすれば、どのように移住先を選定するのか?
それは、優先順位をつけて判断することです。
例えば、移動距離時間はかかってもいいのなら、その優先順位は下げましょう。
現地で仕事をしたい、起業をしたいという事なら、就労ビザや起業に関するルールを優先順位を上げるべきです。
このように、何を重要視して移住先を選定するか。
その方針をしっかりと決めておきましょう。
特に、絶対に譲れない条件。
例えば、米食文化圏でなければ絶対に嫌。
年金だけで暮らしたいから、その範囲で生活できるところでないと困る。
といったように、譲れない条件を決めて判断するのもいいですよ。
自分独自の調査項目を付け加えよう
今回紹介した調査項目はあくまで最低限必要な部分です。
この項目以外にも、個人個人で調査すべきことがあります。
例えば、糖尿病を患っていて透析治療が必要な方は、治療ができる病院が近くになければ困りますよね。
また、サーフィンが趣味の方は海に近くサーフィンが盛んな場所など。
生活、趣味、健康などいろいろな面で個人ごとに譲れない条件があると思います。
そのような条件も、この調査項目に追加して、調査をしてください。
ということで、海外移住の始め方、その最初の一歩目は十分な調査が必要という事でした。
最初にお話ししたように、私も12年前にバリ島に移住する時、タイ、マレーシアなど他の候補地と一緒に調査をして移住先をバリ島に決めました。
ただ、その時はビザや就労などについては詳しく調べたのですが、まだ若かったこともあり医療体制、特に医療保険についてはあまり調べませんでした。
その為、今になって高齢になった時の医療保険をどうしようか、ちょっと悩んでおります。
このように、現時点だけでなく、将来にわたっての調査も必要です。
海外移住の始め方第一歩目、くれぐれも手を抜かず、しっかりと調査をしてください。